戸田東小学校で対話型の校内研修を実施しました
- ミライプラス

- 7月12日
- 読了時間: 3分

先進的な教育をリードしている戸田市の中でも、プロジェクト型学習(PBL)の研究を推進している戸田東小学校で校内研修の講師をさせていただきました。
戸田東小学校は、教育課程特例校として「しののめ」という特別の教科課程を設定し、PBLの学習に多くの時間を配分して取り組んでいます。当日は、5年生と6年生のしののめの授業を見学させていただくことから始まりました。
各学年の全体テーマは
5年生 「ハッピースマイルプロジェクト ~みんなに広がる幸せの輪~」
6年生 「戸田市に幸せの花を咲かせよう」
です。
どちらの学年にも「幸せ」という言葉が入っています。
これは、戸田東小学校の学校目標が『全ての人を笑顔(well-being)にする学校』だからでしょうか。子どもたちは「幸せ」とは何か?について、友達と話し合う時間があったようです。5年生は身近なところで困っていることを課題として設定し、6年生は戸田市のどこか、誰か、が困っていることを課題として設定し、PBLによって課題解決の提案を考えていきます。
私が見た「しののめ」の授業では、子どもたちは3,4人でグループになり、熱心に話し合いをしながら、自分たちの設定した課題について調べたり、提案を考えていたりしていました。
戸田東小学校の児童は、普段から視察者が多いからなのか、物おじせずにどんどん話をしてくれます。「どんなことに取り組んでいるの?」と聞くと、楽しそうに自分たちの活動を教えてくれます。とにかく楽しそうに「しののめ」に取り組んでいるのが印象的でした。
子どもたちが下校した後、教員全員が参加して研修を行いました。
私が行う研修は「探究的な学びとは?」というテーマで、参加している方々全員が対話をしながら意見をまとめていくものです。
毎回、前半は「今、世界で起きていること」について実際の動画や数字を示しながら学んでもらいます。毎月のようにいろいろな学校で研修をしていますが、世界の進化は本当に早く、1ヵ月でまた新しい変化が起きています。世界の実情を伝えるためには、どんどん情報をアップデートしていかなければいけません。
今回は、Spotifyで話題になっている"The Velvet Sundown"というバンドについて取り上げました。
みなさんはこのバンドのことを知っていますか?
登場して数週間で月間110万人のフォロワーを獲得し、15日おきにアルバムをリリースする驚異のバンドです。
最近、このバンドが生成AIを利用したプロジェクトであることが公表されました。
AIを中心としたテクノロジーは驚異的な速度で進化しているのです。学校で教えていることはどんどん昔話になり、人類が経験したことがない世界がどんどん広がって行くのです。今の小学生が大人になる頃には、どんな未来の社会になっているのか?
未来の社会ではどんな力が求められるのか?
3,4人のグループに分かれて教員のみなさんに対話をしてもらいました。
現在の学習指導要領では「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善が求められています。では、「主体的」な状態とは?「対話的」な状態とは?「深い学び」の状態とは? 自身の経験に基づく具体的なシーンを思い浮かべながら、みなさんで対話をして考えを深めてもらいました。
全体共有の中では「まさに今やっていることが主体的・対話的で深い学びなのではないか?」という鋭い意見も出ていました。
大人の学びと子どもの学びは相似形です。
教員が楽しみながら主体的に、対話的に深い学びをしていないのに、子どもたちに深い学びをさせようとするのは無理があります。まずは、大人である教員のみなさんが、ワクワクした探究的な学びを実践していくことが大切です。
今回の研修では、普段あまり触れる機会も少なかった世界の変化について理解をしていただき、対話しながら学ぶことの楽しさを再認識していただく場になったのではないでしょうか。














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