板橋第十小学校で学級活動について熟議しました
- ミライプラス

- 9月29日
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板橋区立板橋第十小学校で今年度第3回目のコミュニティスクール委員会がありました。この日は「いたばし学級活動の日」の授業公開があり、委員・オブザーバーのみなさんには各学年での学級活動を見てもらいました。
板橋区では、区内の全小中学校にて児童・生徒が主体的に話し合い、自分たちで学級や学校をより良いものにしていくことを目指して学級活動に取り組んでいます。年に一回は「いたばし学級活動の日」として授業公開することになっています。
板十小では、学校経営方針に示されている5つの柱の中で「自分で決める」というテーマにおいて「学級活動の充実」と「よりよい学校について考える」という方針を定義しています。今回の学級活動の公開は、こどもたちが「自分で決める」という活動を行っている様子を保護者のみなさんにも見ていただく場になりました。
学習指導要領では、年間35時間(週1時間)の特別活動の時間が定められており、「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」の3つの視点で求められる資質・能力を育てる時間になっています。
板十小の学級活動では、それぞれのクラスで教員がサポートしながら、子どもたちが主体的に話し合いを進める姿が見られました。今回、私は6年生の学級活動を見学しましたが、子どもたちは「スポーツ大会」で行う「ソフトバレー」について、どんなルールにするかを話し合っていました。
・どんなボールにするのが良いか?
・キャッチは無しにするのかどうか?
・何人のチームなのか?
などなど。司会進行チームが話し合いを進めていきます。
このクラスには「誰も置きざりにしない」というスローガンがあり、話し合いの中では「誰も置きざりにしないんだったら、こういうやり方の方がいい」というような発言も見られました。子どもたちが自分たちが大切にすることを意識しながらルールメイキングに取り組んでいる姿が印象的でした。
コミュニティスクール委員会では、参加の委員とオブザーバーさんに担当クラスを見学していただき、その内容について熟議をしました。今回もファシリテーションは佐藤PTA会長が担当しました。
熟議に先立ち、特別活動主任の阿部先生から板十小での学級活動についての説明がありました。学級活動では
「出し合う」→「くらべ合う」→「まとめる」→「振り返る」
という4つのステップで話し合いが進められるとのこと。特に板橋では「振り返る」時間があることが特徴です。
熟議ではそれぞれのグループで担当した4つの学級について話し合いが行われました。どのクラスでも教師が主導するのではなく、子どもたちが主体的に話し合いを進める様子が見られたようです。発言者が偏ってしまったり、話し合いの流れがわからなくなってしまう事もあったようですが、子どもたちにとっても挑戦の時間です。
振り返りを通じて、みんなで話し合って物事を決めていく、という力が育っていくのではないでしょうか。

当日は、1時間目に体育館で板十小の校内研究について保護者に説明する場が設定されました。昨年も探究発表会に合わせて保護者に伝える時間がありましたが、今回は会場を体育館に変更して、より多くの保護者に聞いてもらえるようになりました。
まずは校長から板十小で大切にしている学びについての説明があり、その後に、研究主任の品川先生から「自立した学習者の育成」をテーマにした校内研究について説明がありました。
板十小では探究的な学習の推進を学校経営方針の最重点課題と位置付け、これまで3年間取り組んできました。4年目の今年は「自立した学習者」を育てることを明確にして、研究活動を進めています。私はこの間ずっと年間講師として研究の支援をしてきました。今回、講師の立場として保護者のみなさまに「いま、なぜ探究的な学びが必要なのか?」をお話させていただきました。
公立学校では、学校が取り組む研究活動について保護者に説明することはほとんど無いのではないでしょうか?
学校通信などで伝えていることはあるかもしれませんが、実際に興味を持って読んでくれる保護者はどれだけいるでしょうか? 板十小でも3年間取り組んできたにも関わらず、活動について理解している保護者はほとんどいないのが実情です。
今回は30名ほどの保護者が参加してくれました。自立した学習者を育てるために、各学年で取り組んでいる探究的な学びについて品川先生から説明があり、私からは今の時代に探究が求められる意味についてお伝えしました。参加していただいた保護者からは、「学校で進めていただいている内容はとても良い」というコメントもいただきました。
2月には「探究の日」を設定していて、そこで各学年の探究の様子を見ていただくことになっています。出来るだけ多くの保護者に活動を理解していただけるように、私もお手伝いしていきます。














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