渋谷区は、今年度から授業時数特例校制度を活用し、全ての小中学校で午後の時間を探究的な学びに割り当てています。授業時数特例校制度では、教科の時間数を1割削減し、総合的な学習などの時間に割り振ることが出来ます。
渋谷区では、午後の時間を全て使い、年間150時間の総合学習「シブヤ未来科」を行います。
初めての取り組みに対して、各学校は困惑しながらも前向きにチャレンジしています。
今回、笹塚小学校のTLD(Teacher's Learning Day:毎週水曜日の午後に設定された教員の学びの時間)にて3回の研修を実施しました。
研修のテーマは「探究学習」。
1回目は、「なぜ今、探究なのか?」について、社会の変化、未来への危機感をお話したうえで、教員のみなさんになぜ探究が求められるのかを考えていただきました。
2回目は、探究のサイクルについて説明しました。文科省が提示している探究のサイクルは手順を示しています。しかし、この手順で授業を行えば必ず探究学習になるわけではありません。ここには学びの主体である子どもの意識が抜け落ちています。子どもが探究的な姿になる時の意識はどんな状態なのか? これを意識したサイクルについてお話しました。
3回目は、各学年ごとに実際の授業を想定して"探究デザイン図"を作成しました。探究デザイン図は、探究学習の授業全体を見通せるようにしたフォーマットです。探究学習は、授業全体をどのようなコンセプトで行うか、どんな力を獲得することを目指すか、を明確にすることが求められます。今回、各学年でしっかり話し合い、それぞれがユニークな授業案を考えました。「この授業だったら自分が受けてみたい!」というコメントも出ていました。
3回の校内研修を通じて、笹塚小学校の先生たちはみなさんとても楽しそうに取り組んでいました。3回の研修後には、研究推進の先生方から、この時期に教員全員で同じ学びを出来たことが大きい、同じ意識で取り組めるので話し合いもスムースになった、との意見がありました。
笹塚小学校では6月に入ると本格的に探究学習が始まります。
TLDの研修で学んだこと、みんなで考えたことを活かして、子どもたちがワクワク楽しめるような探究的な学びの時間が生まれるのが楽しみです。
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