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執筆者の写真ミライプラス

板橋第十小学校 探究発表会&CS委員会を開催(前編)

コミュニティスクール(CS)委員会副委員長として関わりつつ、校内研究の年間講師としても関わっている板橋区立板橋第十小学校にて探究発表会とCS委員会が開催されました。

前編では、校内研究の一環で行われた探究発表会についてレポートします。


板十小では、3年前から「探究学習」に取り組んでいます。

昨年から子どもたちが探究的な学びを行った成果や課程を見てもらう探究発表会を実施しています。今年度は全学年が同日に発表を行いました。


探究学習は、子どもたちの興味関心に基づき、子どもたちが自ら学びを深めていく学習です。板十小では生活科(1,2年生)と総合的な学習の時間(3~6年生)を使い、学年で設定した大きなテーマの中で子どもたちが自らテーマを設定して調査したり、モノづくりをしたりしてきました。

従来の小学校の校内研究で行われている研究授業では、授業者(教員)が研究に基づいた授業を行い、それを講師や校内の教員たちが見学して評価を行うものでした。探究学習では、子どもたち主導で学びが進められるので、ある時点での授業を見るだけでは評価が出来ません。板十小では年間を通して探究学習の進み方を教員全員で共有しながら研究しています。


探究発表会は、1年間の探究学習の課程の中で、子どもたちの学びの姿を保護者や地域の方々に見てもらう場です。


保護者の方々は「探究学習」を理解されている方が少ないのではないかと思います。

探究発表会は、学芸会のように完成形を見せる場ではありません。探究の課程の一部を見てもらう場になります。大人も驚くような発表をする子もいれば、まだ完成度が高くない発表をする子もいるかもしれません。それは、それぞれの子どもの探究の課程にバラツキがあるからです。

このような探究学習の在り方を理解していただくため、1時間目には保護者向けの説明会を行いました。板十小としては初めての試みです。探究的な学びとは? 何を目的としているのか、を私から保護者のみなさんに説明させていただきました。


保護者のみなさんからは、学校がどういう取り組みをしているのかを初めて知った、もっと家庭学習でも協力できることがあるのではないか、というコメントをいただくことが出来ました。

本来、子どもたちの探究心は授業の時間割には縛られません。夢中になれば授業中も家に帰ってからも取り組みたいと思うのは自然です。子どもたちの探究心を大切にすれば、家庭での取り組みも重要になります。保護者のみなさんに協力的に捉えていただけたのは、説明会を実施した収穫でした。


板十小の校内研究では、学校の研究推進部が提案した探究デザイン図という共通のフォームを使って授業の流れを作っています。

<参考>板十小の校内研究のページ https://www.ita.ed.jp/swas/index.php?id=1310275&frame=frm5ecf85385b140


1学期はこの探究デザイン図を構築することに時間を使い、2学期から授業を進めています。文科省が提示している探究的な学びの課程(「課題の設定」→「情報の収集」→「整理・分析」→「まとめ表現」)に合わせて授業をデザインし、全体で2~3サイクルを組み込んでいます。


探究発表会では、一つのサイクルの最後の表現の場として設定している学年もあれば、課題の設定のために保護者にインタビューする場として設定した学年もあります。どの学年も探究発表会で終わりではなく、振り返りを行ったり、次のサイクルに入ったり、探究的な学びの課程の一部を見てもらいました。



探究発表会は、子どもたちの探究学習の課程における一点を見てもらいました。子どもたちの探究はまだ続きます。発表がうまく出来た子、思ったように話せなかった子、友達や他の学年の発表を見て刺激を受けた子、発表会を通じて子どもたちには様々な気付きがあったはずです。

子どもたちは発表会を振り返り、これから更に学びを深めていきます。


探究学習は、各学年の先生たちにとっても探究活動です。校内研究として、各学年で計画した探究デザインはうまく行っているのか、改善できるところはないか、子どもたちの姿は期待していたものになっているのか、など、授業を振り返りながら進めています。


今回はコミュニティスクール(CS)委員会と同日に実施しています。

CS委員、オブザーバーのみなさんにも探究発表会を見てもらい、各学年ごとに発表会について熟議を行いました。

後編ではCS委員会の様子についてレポートします。

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