ミライ・ミキサー 50回記念 はじめましてリアル!
- ミライプラス

- 8月30日
- 読了時間: 6分
未来について様々なテーマで妄想感覚で語り合うミライ・ミキサー。
2021年7月に始まり、これまで4年に渡ってオンラインで49回の対話を続けてきました。ラジオ感覚で聞くだけOK、途中参加・途中退出もご自由に、というゆるいイベントとしてずっと積み重ねてきて、とうとう50回目を迎えることになりました!
ミライ・ミキサーのはじまりについてはこちらに書いています。
今回は50回を記念して初めての対面開催を行いました。
普段は長野県在住の浦野さんと、東京在住の小林が対面で会うことも難しいのですが、これまでにオンラインで参加していただいた皆様への感謝も込めて、駒テラス西参道を会場とし、過去回にゲストスピーカーとして登壇していただいた方にも集まっていただいて豪華なパネルトークを行いました。
これまでの49回のミライ・ミキサーには、延べ702名の方にご参加いただき、200名以上の方からアンケート回答をいただいています。98%の方がまた参加したい、と回答し、10点満点で平均8.7の満足度をいただいています。13回はテーマに合わせてゲストスピーカーに参加していただき一緒に対話を行いました。4年に渡りイベントを続けてこられたのは、毎回参加していただく方々や、一緒に対話をしていただいたゲストスピーカーのみなさまのお陰です。
50回記念の今回は、2つのテーマでのパネルトークとお楽しみトークを行いました。
セッション1 テクノロジー×ミライ
ナビゲーターである浦野・小林は共に研究者・技術者であるので、これまでもテクノロジーについては何度も対話をしてきました。
セッション1では、尾倉侑也さん(一般社団法人nukumo 代表理事)と伴野智さん(株式会社アジアンドキュメンタリーズ 代表取締役社長)にゲストとして参加していただき、4人でパネルトークを行いました。
伴野さんは、ドキュメンタリ―映画をオンライン配信するアジアンドキュメンタリーズを創業した方です。映像制作の現場にはAIなどの技術が急速に活用されるようになり、ドキュメンタリー映画の制作も効率的に出来るようになってきました。そのように簡単に映像が撮れる時代になったことで「何をどんな目的で撮るのか」ということが重要になっている、とお話されました。
尾倉さんは、nukumoという会社を起業し、現在はAIのビジネス活用の支援を行っています。テクノロジーの浸透は不可逆的で、社会でテクノロジーが無かった時代に逆戻りをすることは無い。これからはあらゆる前提が変わっていくので、たとえば、ドキュメンタリーはなんのためにあるかの?を本質的に問える時代になった、とお話しされました。あらゆることを問いただすチャンスが来たのだ、と言います。
セッション1ではテクノロジーをテーマに、特に映像制作の在り方をきっかけにして、テクノロジーが進化して今以上に浸透したミライでは、人間にとってより本質的なことが問われるのではないか、という方向性が見えてきました。

セッション2 教育×ミライ
セッション2では、石橋健次さん (災害モンスター研究所)、大石俊輔さん(認定NPO法人日本ファンドレイジング協会)、中村勇気さん(two edge合同会社founder CEO)、そしてオンライン参加の安居長敏さん(ドルトン東京学園中等部・高等部 校長)、横山弘毅さん(高梁市学校連携コーディネーター)の5名の方にゲストとして登壇していただき、教育とミライというテーマでパネルトークを行いました。
教育がテーマであるので、まずは教育現場にいる安居さんにお話していただきました。安居さんはドルトンプランに基づく学びを実現しているドルトン東京学園中高の校長をされています。未来に向けた教育を考えるとき、大人が考える20年,30年後を要求するのではなく、子どもたちが考える未来に向けて学びを進めていくことが出来る環境を作ることが大事だとお話されました。
続いて、岡山県高梁市で様々な取り組みで学校教育を支援している横山さんには、地方での教育について話していただきました。地方は未来に対する選択肢がない、と言われるけれども、実業系の学びが多かったり、大学進学だけではなく多様な進路があったり、地方の方が取り組みやすいことも多い。地方の強みを活かした教育が必要だとお話されました。
大石さんには教育とお金についてお話を聞きました。大石さんは、日本ファンドレイジング協会で日本の寄付文化醸成に尽力されています。日本ではお金をください、と言いにくい文化だけれども、社会課題に取り組む側がこういう未来を創りたいというビジョンを示して一緒に参加しませんか、という問いかけが大事だとお話されました。公教育においては、公助の部分と、個人が負担する自助の間にある共助として地域の人などに参加してもらうという考え方が大事だそうです。
才能について深く研究を続けていて個人のポテンシャル開発に関わっている中村さんには、これから未来に向けて求められる力について聞きました。才能の話になると、自分の才能は何かを見つけて終わりになってしまうことが多いけど、実はその才能をどう使いこなしているかの方が大切。才能に合わせて職業をマッチングするということではなくて、どんなことが起きるかわからない未来に才能を活かしていくという考え方が大事だとお話されました。
災害モンスターというカードゲームを使って子どもたちへの防災教育に取り組んでいる石橋さんは、防災でも共助の考えが大切だとお話されました。また、防災教育においては覚えることはシンプルなのに、多くの人は実際には防災対策が出来ていない。だから楽しく学ぶことが大事だと思っているとのことでした。
セッション2では、教育をテーマに、様々な視点で意見を交えることが出来ました。ミライに対してコミュニティのビジョンを明確にして、そこに共感する人たちが共に参加して学びを作っていくことが、これからの教育において大切になる、という姿が見えてきました。

セッション1とセッション2の合間にはお楽しみトークを行いました。
小学生とchatGPTによるライブトークです。
今のchatGPTは実時間で音声認識を行い、その内容への反応を音声合成でリアルタイムで返すことが出来ます。今回はchatGPTとのやり取りに小学3年生が挑戦しました!
2022年秋にリリースされたchatGPTは、2年後のバージョンでは、まるで人と会話をするようにコミュニケーションが取れるようになりました。ですが、chatGPTの返答は無難な内容になりがちなので、小学生にとっては面白みが無かったようです。
無邪気で発想豊かな小学生の相手を出来るようなAIにはまだまだ到達していないのかもしれません。

今回50回の節目を迎えたミライ・ミキサーですが、51回以降も続けていきます。
今回のイベントでは、様々な専門性、背景を持ったゲストスピーカーの方と共に一つのテーマについて話し合うことで、話題の広がりや、テーマの中に存在する本質的なものが見えてきたように感じました。
ミライ・ミキサーの "ミキサー" には懇親会という意味もあり、ミライを語り合う懇親会のような場にしたいと思って付けたのですが、まさに多種多様な考えを持った人たちがミキサーに入ってかき混ぜられるような、そんなミライ・ミキサーを目指していきたいと思います。








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