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みんなの社会共創対話 #6  社会課題と対話を深める時間になりました

社会課題っていろいろあるけど、実際、具体的にどんなことが問題なのか、どんなことが起きているのかあまり知らない、という人は多いのではないでしょうか。

環境や貧困の問題など、ニュースなどで情報としては聞いているけど、大きな社会課題はなかなか身近に感じることが出来ないですね。でも、本当はもっと身近にもたくさんの社会課題があります。そして、そういう社会課題に向き合っている人たちがいます。


"みんなの社会共創対話"は、そんな社会課題に本気で向き合っている人たちのお話を聞いて、みんなで感じたこと、話してみたいと思ったことを対話しよう、という思いで始まりました。これまで年2回のペースで5回の対話の場が生まれました。


今回はゲストスピーカーにボーダレスジャパンの共同創業者の鈴木雅剛さん、劇作家の平田オリザさんをお迎えしました。

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私は前職で営利企業として様々なビジネスに関わる技術の開発をしていました。営利企業が生み出す製品やサービスは、必ずしも困っている人のため、であるとは限りません。また、本当に困っていることを解決するソリューションでは無いこともあります。それは、営利企業は、コストを最小化して売り上げを最大化することで利益を得ることが目的だからです。

社会課題の解決は、コストがかかる割には売上には貢献しない、ということが少なくありません。だからソーシャルビジネスはなかなか成功しないのです。


そんな中、ソーシャルビジネスだけをやる、「社会の課題をみんなの希望へ変えていく」ことをパーパスとした会社がボーダレスジャパンです。

社会課題と本気で向き合って、ビジネスとして解決していく。それをグループのみんなで共有しながら拡大している会社です。こんな素晴らしい会社を立ち上げたすーさん(ボーダレスジャパンでは皆さんニックネームだそうです)のお話こそ「みんなの社会共創対話」にふさわしい!と思い、登壇をお願いしました。


平田オリザさんは、世界的に知られた劇作家であり演出家です。

運営メンバーからゲストとして平田さんを呼びたい、という話が出た時には「さすがに無理だろう...」と思っていました。

ですが、運営メンバーで何回も話し合い、なぜ平田さんを呼びたいと思ったのか?という思いを提案したメンバーに語ってもらい、その思いを平田さんにぶつけてみよう、という事でチャレンジをしたところ、願いが届いたのです。


平田さんは、劇作家・演出家として活躍する傍ら演劇教育にも力を入れられています。演劇の起源はコミュニケーションにあるとのこと。日本は同質な人の集まりなので対話が得意ではないそうです。対話とは、価値観の異なる人たちが、お互いの意見を交換し、すり合わせを行って新しい価値を生み出すことです。

教育現場において「対話的」な学びが求められるようになっている今、平田さんに「対話」についてお話を聞いてみたい!という思いが大きくなりました。


社会共創対話では、ゲストスピーカーのお話以上に大切にしているが参加者同士の対話の時間です。ゲストの話を一緒に聞き、感じたこと、心が動いたこと、やってみたいと思ったこと、などをみんなで話し合います。

そして、この対話の時間は毎回、本当に温かい空間になります。

日々目先の仕事に忙殺されていたり、なかなか他の人と時間をかけて話すことがなかったり、なんとなく毎日が過ぎていってしまっていたり、この場に参加してくれる人たちの状況は様々だと思いますが、社会課題と向き合っている人たちのお話を聞いて、参加者同士で対話をして勇気をもらうことができた、という人がたくさんいます。


今回はすーさんと平田さんの対談の時間も設けることが出来ました。

すーさんが、ミャンマーの貧困農家とソーシャルビジネスを進めた時に、靴を脱いでそれを揃えることが出来ない現地の人たちに、どのように伝えれば良いか、というお話をされました。

平田さんは、靴を脱ぐのは日本と韓国だけで、その他の国では靴を脱がないのでそもそも価値観が違うから、靴を揃えることが正しいとは限らない、とのこと。脱いだ靴を逆に向けて揃えるのは日本だけで、韓国ではそれは早く帰りたいと思われるので嫌われるとのこと。全く違う文化では、新しい価値を受け入れやすいが、文化が近い方が細かい違いに対して衝突が起きやすいとのお話でした。


平田さんのお話の中では「シンパシーからエンパシーへ」という内容があり、同意は出来なくても理解します、というのがエンパシーとのこと。様々な価値観に触れることによって、エンパシーの力も育つのではないかと感じました。


今回の「みんなの社会共創対話」は、まさに「社会課題」と「対話」をど真ん中に置いた回になりました。


みんなの社会共創対話は年2回開催しています。次回は2026年1月の予定です!

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