10月31日 ハロウィン、渋谷駅周辺が1年でもっとも警戒される日です。
そして、路上飲酒とゴミの問題が発生する日でもあります。
昨年から毎月開催している"渋谷deゴミ拾い"活動も1年でもっとも気合が入る日です。
昨年もハロウィンゴミ拾いを行いました。昨年はコロナ禍が明けて久々に人が集まるハロウィンになるため、渋谷区長がハロウィンで渋谷に来ないで、と早くから宣言。
実際にハロウィン期間の人出はコロナ前に比べると少なかったです。"渋谷deゴミ拾い"も活動しましたが、思ったよりもゴミが少なかった。
そして今年2024年。今年も渋谷区長はハロウィンで渋谷に来ないで、と宣言をしましたが、最近の外国人観光客の増加もあり、今年のハロウィンはかなり多くの人が集まることが懸念されていました。今年はハロウィン前の週末と、ハロウィン当日に2回のゴミ拾いを行いました。
たしかに今年は昨年に比べると多くの人が集まっていました。特に外国人が多い。仮装をする人もかなり多かったですね。昨年以上に「ハロウィン」が盛り上がっていた印象です。
しかし!ゴミは少なかった。
特にハロウィン当日は全くと言っていいほどゴミが無い。こんなに暇なゴミ拾いは初めてです。渋谷区の職員が総出でゴミ対策を行っていて、渋谷駅周辺の至る所でゴミ拾いが行われていました。さらに、近隣のお店でアルコール類の販売自粛、センター街では一方通行で立ち止まらせない、という対策によって普段の渋谷よりもはるかにキレイな街になっていました。
そもそも"渋谷deゴミ拾い"は、なぜ始まったのか。
教育に関心がある様々な立場の人が集まって、社会課題をメインテーマに対話を行う「みんなの社会共創対話」の第1回目のゲストがばれん太さん(写真の猫コスチュームさん)でした。
ばれん太さんは、落書きを消してアートに描きかえるクリーン&アートや、災害ボランティアの四番隊で活動しながら渋谷駅周辺でのゴミ拾いをしているソーシャルグッド探求家。
渋谷区の区立中学校でのシブヤ未来科で講演をお願いした時に、夜から朝まで渋谷でゴミがどのように変化するかを写真に収めて提示してくれました。なぜそこまでしてボランティア活動に取り組むのか?
「ボランティアなんて、社会貢献とか高尚な理由じゃなくて、やってて楽しいからやってるんですよ!」
シンプル! 楽しいからやる。
実際にやってみないと楽しさがわからない、と思って始まったのが "渋谷deゴミ拾い" です。また、渋谷はゴミが多いよね、渋谷の問題と言えばゴミだよね、というのがシブヤ未来科で子どもたちからたくさん出た意見なのですが、本当にゴミは多いのか? 実際に自分の目で見て、ゴミを拾ってみないとわからない、とも思っていました。
1年半以上に渡り毎月ゴミ拾いを続けてきましたが、楽しいんです。
ゴミ拾いにハマって常連になっている教員もいますし、ほとんどの人が楽しくてまたやりたい、と言います。
渋谷の夜はカオスですが、「ありがとうございます」と声をかけられることも多いし、「ゴミいいですか?」と言って飲み終わったカンやペットボトルを渡してくれる人もいます。こんなに感謝されることも中々ありません。
そして、街の変化にも気付きます。夏はペットボトルが多いし、冬はビンが増える。路上飲酒跡にゴミが多いし、渋谷のゴミの大半はタバコの吸い殻。昨年から徐々に外国人が増えて、今は外国人の方が多いくらい。
10月からは年間を通して路上飲酒禁止の条例が施行されました。
この少し前からパトロールが強化されてゴミが明らかに少なくなりました。
社会で起きている問題は情報としては知っていても、本当に何が起きているのかは見えていないことが多いのではないでしょうか。
まずは自分で取り組んでみる。そのために毎月"渋谷deゴミ拾い"を続けています。
そして、あえて楽しく活動をしている様子を見せています。
ベストを着てボランティアです!という感じで真面目に活動するよりも、自由にみんなで楽しくやってます!というスタンスで取り組めば、街で出会う人々からも楽しそうな活動だな~と見てもらえると思います。
今年のハロウィンはあえてプチ仮装推奨でゴミ拾いを行いました。
ハロウィンもゴミ拾いもどっちも楽しもう!
少しでも私たちの活動を見てもらえたら、ゴミを持ち帰ろう、ゴミを拾ってみよう、街をきれいにしよう、と意識する人たちが増えるのではないかと信じて続けています。
これからも毎月の"渋谷deゴミ拾い"は継続します。
いつの日か渋谷はゴミが落ちてなくてキレイな街だよね~と言われるように。
そして、渋谷以外の街でも楽しくゴミ拾いをやる人たちが増えるように。
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